なぜGoogle検索に満足できなくなったのか

集客に悩んでいるECショップ、きっと多いですよね。
集客は年々難しくなっていますので、悩みは深まるばかりです。

2010年世界に流れる情報量が1ゼタバイトを超えたというニュースがありました。
1ゼタバイトというのは、世界中の砂浜の砂の数に近い数字なのだそうです。

2010年から既に7年経った今、情報量はさらに増えています。
そしてECが発信する情報もそんな大量の情報の中に含まれているわけですから、もはや集客が難しいどころの話ではなく、存在を知って頂くことさえも難しい時代になっています。

このあたりの話は、佐藤尚之さんが書かれた『明日のプランニング』という書籍に詳しく書かれていますので、興味のある方はご一読をオススメ致します。

さて、これから2回に分けて、インターネットの歴史の流れが集客手法の進化にどのような影響を与えてきたのかを説明します。
なぜこのような記事を企画したかというと、インターネットの歴史の流れを知ると集客施策の精度が上がると考えたからです。

1回目の今回は、情報量の圧倒的な増加が検索に与えた影響について説明します。

広告は無視される

情報量が世界中の砂浜の砂の数に近いということは、広告のようにお客様側の意向を無視して一方的に売り込むスタイルの情報は最も無視されやすくなると弊社は考えています。
これはもう打った広告の効果がどうというレベルの話ではなく、そもそも広告自体が認知を拡げる手段として機能しづらくなっているという話です。

自分自身を振り返ってみても毎日ものすごい量の情報に接していますので、売り込み関係の広告は無意識のうちに無視しています。

「広告を打ってもなかなか売れない」
「広告費の回収が難しい」

という問題は、情報が増えすぎると広告は目立つことができなくなるというのが原因ではないかと弊社は考えています。

SEO対策は費用対効果が悪い

「売り込み型広告が無視されるのならSEO対策を頑張ろう」と考える方がいるかもしれません。
しかし、弊社はSEO対策は費用対効果が悪いと考えています。

まず、情報量が世界中の砂浜の砂の数に近いということは、すなわち検索順位を競う相手が多すぎるということです。
そして検索順位を決めるのはGoogleですので、こちらの努力やコンテンツ力が正当に評価される保証はありませんし、いつ評価されるのかもわかりません。

また、検索というのはお客様が『探す』という行動をとることが前提になっています。
逆に言うと、情報は見つけてもらえなければ存在しないのと同じだということです。
でも探す対象となる情報は、世界中の砂浜の砂の数に近い情報量です。
つまり、情報量が増えるというのは、相対的にお客様にとって『探す』ことの難易度が上がっていることとイコールです。

つまり、

  1. 検索は見つけてもらうことが難しくなっている
  2. だから検索順位を上位化しなければ見つけてもらえない
  3. するとSEO対策の競争は今後も激化することになる
  4. 費用対効果はどんどん落ちていく

という悪い循環が今後も続くだろうと弊社は考えています。
ここで、検索で『探す』ことの難易度についてもう少し掘り下げてみましょう。

何が検索の『探す』難易度を上げたのか?

Googleは世界中のテキスト情報や画像情報等をインデックス化してくれていますので、もっと情報量が少なかった時代は本当に便利なサービスでした。
具体的に言うと、

  1. 探したい情報にドンピシャでアクセスできた
  2. 「へぇ~」という気付きのある情報にもアクセス出来た

という二点が本当に便利でした。

そして情報量が圧倒的に多くなった今も、1の『探したい情報にドンピシャでアクセスできる』という便利さは失われていません。
しかし、2の『「へぇ~」という気付きのある情報』にはあまり出会えなくなりました。
(以下、『「へぇ~」という気付きのある情報』のことを「へぇ~情報」と呼ぶことにします)
これは「へぇ~情報」が増えたことが、情報量が圧倒的に増えたそもそもの原因だからです。

最近ではWELQという「へぇ~情報」の集まりのようなサイトが嘘情報を流していた事件がありました。
あの事件から言えることは、私たちのような検索ユーザーは、自覚しているかどうかは別として世界中の砂浜の砂の数に近い量の「へぇ~情報」の中から信頼できる情報を見極めることが求められているということです。

でもよく考えると、これには大きな矛盾があることに気付きます。
私たちは、知らないことがあるから検索しています
この知らないことに対し、どの情報が信頼できる情報なのかを検索の段階で見極めないといけないのです。
だから何が信頼できる情報なのかを検索の段階で見極めることはできないのです。

検索をしていて、

「どの情報を見れば良いのかわからない」
「調べるのが面倒」

と感じるのはこの矛盾が原因で、それこそが検索の難易度が上がった原因だと弊社は考えています。

レビューが誕生した意味

今、何が信頼できる情報なのかわからないまま検索することの矛盾が、検索の難易度が上がる原因になったという説明をしました。

その後、インターネットでは情報に信頼性という価値を付けるための挑戦が行われました。
その一環で生まれたのが『レビュー』です。

レビューは情報に信頼性という価値を付けることに成功しましたが、今度はそのレビューを操作したり偽ったりするという事件が起きました。

こういう流れの中で生まれたのが『実名でのレビュー』です。
日本では飲食店検索のRettyがこの流れで生まれたサービスですし、皆さんがよく知っているFacebookも当初は今よりずっと厳格な実名制でスタートしました。
そして実名の知り合いが書いたコメントやシェアやレビューなら信頼できるという価値を情報に付加することに成功したのです。

まとめ

世界中の情報量が圧倒的に増えていくことは、情報を整理してインデックス化する技術に長けているGoogleにとって競争力を強化する要因になります。

しかしGoogleは、信頼できるかどうかわからない「へぇ~情報」も上手にインデックス化しているせいで、皮肉なことにGoogleに対して感じる私たちの満足度を落としてしまいました。

これはGoogleの検索技術よりも情報量の増え方の方が上回っているということを意味しています。
Googleはそれがわかっているので、検索技術の精度向上へのトライを日々続けています。
例えば、少し前はAuthorランクと言って、コンテンツ執筆者の信頼性を計算で導き出し、検索結果を決定するためのパラメーターとして使うようなことも考えていました。
これはGoogleが、「へぇ~情報」の信頼性が不透明なことが検索満足度を下げている要因だと考えている証拠ですよね。

そしてその満足度を補うことでGoogleからユーザーを奪うために、食べログやRettyやFacebookなどの様々なサービスが立ち上がり急成長していきました。

では、検索はもう集客の役に立たないのでしょうか。
いいえ、決してそんなことはありません。

インターネットの歴史の流れの中で、今また検索に面白い役割が生まれてきています。
弊社ではそれを『ハイブリッド検索』と呼んでいます。
ハイブリッド検索は、情報量が圧倒的に増えた現代に最適化された集客方法です。

次回の記事では、ハイブリッド検索について説明したいと思います。

記事を書いた人

瀬川 直寛

利益を出すことに一生懸命なECが増えればと思い、このレクチャーを執筆しました。 ご質問などありましたら、問い合わせフォームからお送り下さい。順番に返信させて頂きます。